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糖尿病の人は水虫になりやすいって本当?

2019年10月13日

梅雨が到来する頃から水虫の活動は活発になり、患者数も急激な増加を見せるようになります。
これは水虫の原因菌となる白癬菌がカビの一種で、高温で多湿な環境を好むからです。
夏が近づくにつれ、靴下や靴の内部では汗のおかげで蒸れやすくなり、日中はそのままの状態で長時間過ごすことが多くなり、白癬菌の増殖には格好の条件が揃うことになるのです。
しかし夏場に限らず、常に水虫に注意を払うべき状況の方がいます。
それは糖尿病にかかっている人になります。

糖尿病では免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなります。
水虫も真菌の感染による感染症のひとつなので、感染自体を防止する必要があるのです。
仮に水虫に感染すると白癬菌に対抗するためにリンパ球やマクロファージなどの免疫細胞が活発になります。
古い角質は白癬菌の絶好の餌になるので、これを欠落させようとサイトカインというたんぱく質の一種が盛んに供給されます。
サイトカインには皮膚のターンオーバーを促進する作用を持っているので、古い皮膚がどんどん剥がれ落ちていきます。
水虫になるとぱらぱらと皮膚が落ちる現象が観察されるのは主にサイトカインの働きによるものです。

水虫の影響でターンオーバーが過剰に活性化すると、皮膚の表面がなかなか落ち着かず、常に軟らかく無防備な状態でさらされることになるので、各種の雑菌が繁殖しやすくなります。
それが足の臭いなどのもとにもなる訳です。
加えて糖尿病などの基礎疾患があると、わずかな傷がきっかけになって化膿したりすることも珍しくないのです。

とりわけ糖尿病患者では、血糖値が高い状態が慢性化することで、全身の血管の血流障害や神経障害へと繋がります。
これは高血糖状態が続くことで、動脈硬化が進行することになるからです。
さらに進行すると壊疽等の合併症も発症し、最悪の場合足首より下を切断するこことも珍しくありません。
壊疽により足の切断に踏み切ると、その後の生命予後も不良とされています。

糖尿病を治して水虫も予防しよう

糖尿病になると免疫力が低下し、末梢血管に血流障害や神経障害を引き起こし、壊疽の発症に発展するリスクを秘めています。
足に傷を負っていても、神経障害があると痛みを感じないことも珍しくないので、わずかな傷が化膿し潰瘍を形成していることに、ある日突然気付く事態もあり得ます。
また血行障害が生じている部分では、酸素も栄養素も十分供給されないので、免疫力自体がすでに低下しているので、無防備な状態が恒常化することになります。

最悪の場合、足の切断と言った事態を回避するためには、フットケアを心がけ、わずかな傷も日頃から見落とさない姿勢が大事です。
爪が余計に伸びすぎて亀裂が走ったり、巻き爪などはただでさえ雑菌が繁殖しがちな、足で化膿や感染症のリスクを高めます。
爪切りには細心の注意を払い、専門家の指導の下でフットケアを欠かさないことが、歩行機能を維持する上では重要です。

また血行障害や末梢神経障害などは、血糖値のコントロールなどの糖尿病をケアすることは根本治療になります。
つまり糖尿病を改善することは、水虫の予防や改善に密接な関係をもっています。
いくら局部的にケアを心がけていても、血流などが改善されない限り、壊疽などの合併症のリスクに常に直面していることになります。
そのリスクを下げるためには食事療法や薬物療法で血糖値のコントロールを怠らないことが必要です。

さらに糖尿病による高血糖の状態は動脈硬化の一層の悪化を招き、足の裏に限らず、脚全体で潰瘍や壊疽が生じるリスクにもなります。
脚内部の血管の動脈硬化が悪化すれば、切断しても壊疽が再発することで、救命の為には足首どころか足全体を失うことになりかねません。
糖尿病と水虫は歩行機能の維持と言う点で密接な関係があり、糖尿病における血糖値管理の重要性が再認識されるところです。

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